出版物⑰すぐに役立つハウス栽培新技術ー高収益性と環境保全をめざしてー
- 体裁:B5判 縦型 横書き 260ページ(口絵とも)
- 発刊年月:2008年2月
- 価格:2,860円 (税込)
- 送料:改定中(一冊分・税込)
【詳細】
▽概要
果樹・野菜・花きに関する施設栽培(施設園芸)は、作物を取り巻く環境を生育に好適な条件に整える作物保護を施す事で、安定した収益性の高い農業経営を行うことであり、光や温度をはじめ、湿度・風・ガス・雨・土壌水分・養分・病害虫防除など多様な制御が要求される。さらに今日では、国際化対応や産地間競争等を踏まえより安全・安心な作物生産と低コスト生産が求められ、技術的な革新に加え経営的な視点に立った施設栽培が重要である。
本書ではこれら技術及び経営の両側面から追求するため、果樹、野菜および花きの施設栽培での先端技術について、各界の第一人者の先生方に執筆を依頼した。
果樹については施設栽培に伴う生理生態など基本的な問題と各樹種ごとにその栽培技術の紹介を、また、野菜および花きについては施設栽培の現状紹介と最新の技術について紹介した。
実用段階のものから研究レベルにあるものまで、各分野の最新情報が盛り込まれている。
従って本書は、営農者や農水関係者の方々はもとより、農業改良普及技術者・農水業関係装置の設備施設計画製作に携わる技術者の皆様や農林水産業に係わる学生諸君にお薦めできる好著と云える。
本書は次の3編8章31節で構成しており、また巻頭口絵で代表事例をカラー写真で紹介している。
▽構成
第1編 果樹の施設栽培
第1章 果樹の施設栽培の現状と課題
1.施設栽培果樹の歩みと現状 ( 鴨田福也)
2.施設栽培の環境制御 (朝倉利員)
第2章 施設栽培果樹の生理生態反応
1.施設栽培果樹の休眠制御と作型 (杉浦俊彦)
2.気候温暖化と休眠現象の制御 ( 本條 均)
第3章 主要果樹の施設栽培
1.ブドウ'デラウェア'のハウス栽培 ( 倉橋孝夫)
2.ブドウのハウス栽培(巨峰系品種を中心として) ( 齊藤典義)
3.みかんのハウス栽培(ウンシュウミカン) ( 池内 温)
4.中晩生カンキツ「不知火」の施設栽培 (藤田賢輔)
5.モモのハウス栽培 ( 富田 晃)
6.ニホンナシのハウス栽培 ( 松田和也)
7.カキのハウス栽培 (今川順一)
8.オウトウのハウス栽培 ( 佐々木恵美)
9.イチジクのハウス栽培 ( 鎌田憲昭)
10.ビワのハウス栽培 ( 徳嶋知則)
11.マンゴーのハウス栽培 ( 東明弘)
12.パパイヤのハウス栽培 (玉城盛俊)
第4章 果樹施設栽培の今後の課題
1.技術的な面からの課題 ( 朝倉利員)
2.経営的な面からの課題 ( 鴨田福也)
第2編 野菜の施設栽培
第1章 野菜類の施設栽培の現状と課題 ( 荒木陽一)
第2章 野菜を対象にした施設栽培新技術
1.低コスト新構造・新工法ハウスと次世代型環境制御システム (高市益行)
2.平張型傾斜ハウスによる中山問傾斜地での施設園芸の実証 (伊吹俊彦)
3.中山間雨よけ栽培における害虫総合防除等による高品位野菜生産システム
( 萩森 学、長坂幸吉、尾島一史、安部順一朗 、亀野貞、 嶋津光鑑、 濱本浩、桑田将能、 岡田敏壽、田中和夫 )
4.有機質肥料を用いた養液土耕栽培によるトマト促成長期栽培 (川嶋浩樹)
5.園芸作物の栽培および施肥履歴判別技術の開発 (中野明正)
第3編 花きの施設栽培
第1章 花きの施設栽培の現状と課題
1.花き類の施設栽培の現状と課題 ( 岡野邦夫)
2.施設花き栽培における新しい環境制御技術 ( 島地英夫)
第2章 花きを対象にした施設栽培新技術
1.輸ギク短茎栽培による多収生産技術 ( 寺田吉徳)
2.トルコギキョウの生育開花調節技術 ( 竹崎あかね)
3.直接短日定植法におけるキク苗の安定生産技術 ( 國武利浩)
4.昼夜温度差および短時間変温を利用した鉢物花き生産技術 (佐々木和也 )
5.鉢物花きのかん水施肥管理技術 (部 須田 晃